今回のテーマは「ミスティック」です!
あなたが神秘です。
※この記事は、神秘主義者(ミスティック)についてそれがなんなのか?スピリチュアルっぽい文脈で使われるときの言い回しの意味を説明しながら、神秘主義についてまとめた内容になります。
ミスティックはスピリチュアル系の本を読んでいるとわりと出てくる用語の1つで、日本語だと神秘主義と訳されます。
ぼくは、錬金術師?魔法使い?僧侶?みたいなイメージを勝手に持っていたのですが、そんなに摩訶不思議な用語ではありません。
簡潔に言ってしまうと、ワンネスを体現する人、またはそれを目指す過程にいる人を指すと思います。要するに現代スピリチュアル的なマインドフルネスとか、エゴフリーな世界でホールネスのアイディアが好きな人は
現代版ミスティックといえます。あまり聞きなれない人も多いかもしれませんが今日はそんな神秘な旅を読んでみてください。
- 創造主、すべてなるもの、大いなるすべてという概念が好き
- ワンネスや悟りの一瞥体験がなんとなくわかる
- 社会的に見た「ふつう」からけっこう外れがち
- 一部は全体であり、全体は一部であり、自分であるという考えが好きな人
神秘主義は、辞書的な意味合いでいうと、
「絶対者(神、最高実在、宇宙の究極的根拠などとされる存在)を、その絶対性のままに人間が自己の内面で直接に体験しようとする立場のことである」
と書かれています。
キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教など各教義によってそれぞれ表面上はびみょうに違うのですが、個人的には各宗教をつなげる考えだと思います。
スピリチュアル的な神秘主義
スピリチュアルな文脈におけるミスティックの意味は、
を指しています。一体感はワンネスのことなのですが、もっと直接的に言ってしまえば、(内側の)神とつながること。を目指す人だとぼくは思います。
内なる神とつながるミスティック
基本的に、神秘主義の道を歩むとは自分のエゴを明け渡し(サレンダー)、神、創造主、すべてなるものの一部であることを体現し、真実と統合を目指します。
ここでいうエゴを明け渡すとは、自分の人格を否定したり、エゴい部分がいかに間違っているかを説き伏せるというわけではもちろんありません。
自分が創造主やすべてなるものの一部だと気が付いていく過程でエゴい部分が自然と魅力的でなくなるということです。
覚醒体験や目覚めのプロセスは本当に人それぞれですが、ミスティック傾向のある人は主に7つの覚醒兆候があるようです。
ミスティックの神秘体験
- ワンネス意識と体験
- 非空間、非時間認識(時間や空間概念の希薄化)
- 現実感と客観性(神秘体験が幻想ではなくリアリティをもつ)
- 内側の祝福と平和
- 神聖な感情(これでいいのだてきな)
- 逆説性(陰と陽、光と闇の統一、非二元)
- 言葉で言い表せない体験(パラダイムシフトなど)
ミスティックの体験する覚醒は、宇宙人とコンタクトできるようになったとか、他人や自分のオーラがわかるようになったとか、おばけがとかそういうんじゃなくて、
なんとも言葉にできないエックハルト・トールでいう「power of now」的なやつです。
そんなエックハルトトール的な覚醒体験をしているミスティックは、ざっくり5つの覚醒プロセスがあるようです。
①アウェイクニング
ここでいうアウェイクニングは、いわゆる目に見える世界だけでなく、目に見えない世界ってあるんじゃない?という気づきです。
目にみえない世界ってあるんじゃない?という発見と気づきは、新たな扉を開きます。
②浄化
新たな扉が開くことにより、今までの思考パターンや考え癖、これまで正解とされてきた内側の価値観(主には影の部分)にスポットライトがあたりそこに気が付く段階です。
いわゆる、ワンネス的な世界に足を踏み入れるために、何を手放すのかが表面化してくるイメージです。
傷ついたインナーチャイルドのケアだったり、マインドブロック的なもののお掃除がでてきます。ここがけっこうしんどいです。
③イルミネーション
こちらの段階では、例えば瞑想中に悟りを開いたっぽい深い体験をしたり、自然に統一感を感じたり、他者や自己への愛を体験します。
喜ばしい、プチ祝福ですが、エゴフリー的な自分が顔を出すものの、多くの場合長くは続かない期間とされています。
④魂の闇夜
魂の闇夜は、強烈な苦しみ、はく奪、存在の危機的なところです。めちゃくちゃきついところですね。②の浄化の段階が心理的な危機だとしたら、存在までいっちゃうわけですから。
人生のどん底です。
魂の闇夜については以下で詳しく解説しているのでよかったら読んでみてください。
⑤統合
イニシエーション的な魂の闇夜がお疲れさまになったあとは、ミスティックとして望んだすべてが体現できるようになります。つまり、神と融合しちゃいます。
ここでいう統合とは、意識の変化、意識の拡大、涅槃の達成、悟り、非二元的意識を意味します。
なので自分のエゴの声のトラップにハマることはありません。もちろん、エゴが消えるというわけではなく、それも自分の一部として、認識している程度におさまります。
統合段階は、③のイルミネーションの時とは違い、完全な変革と解放なので、永続的に創造主やすべてなるものを垣間見続けます。
ちなみに、この5段階は、イーヴリン・アンダーヒルというロンドンの神学者が100年以上前に抽出したものです。100年も前のアイディアですから。そうとう良い感じです。
今や令和に入っているので昔のような厳格な感じのミスティックというよりは、くだけたバージョンのミスティックの性格と特徴をご紹介します。
- この世界への適合がむずい。どこか「家」を探している
- (どれだけ恵まれていても)人生に不満を感じる
- 人生の目的が失われたように思いながらも、惑星にある種の変化を生み出すために生まれた気がする
- 現代はびこるスピリチュアルが自分にとっては表面的で浅いような感覚がある
- 神あるいは神聖なすべてに満ちた人生を切望する
- (エンパスやHSPとして)すべてを激しく感じる
- 孤独が好きで、内省的なところが好きである
- ある種の精神的な危機を体験したことがある(魂の闇夜など)
- 子どもの頃から、思慮深いところがあった
- エゴが幻想の自分の一部で、大いなるなにかとのつながりを感じる
- ワンネス、覚醒、悟りなどの一瞥体験がある
現代版ミスティックの根底にある願望は、自分の魂とつながり(再接続)、大いなるすべて、創造主として生きる熱い想いです。
いわばこの渇きのようなものが、ミスティックな道で満たされるのか、それとももうちょっと出身星とか過去世とか、オーラ的な部分で満たされるのかはあなた次第です。
個人的にはその対象に優劣はないと思っています。
スピリチュアルな世界が好きだったり、悟りマスターになりたいみたいな人はおそらく上記のようなミスティックマインドを取り入れるときがあると思います。
なのでミスティックについてそれを実践していくアイディアをシェアしてみましょう。
自らが神≒真実になる
創造主や神、宇宙とつながることを目的に覚醒の道のりを歩む人が多い印象ですが、ミスティックはとにかく熱い真実を目指すので、自分自身を神(創造主)として再発見していくことを目的にします。
スピリチュアル界隈で登場する、あなたは創造主です。というフレーズはエゴい文脈で翻訳をかけてみると、
自分は創造主なんだから自分がハッピーでいればハッピーな現実になるんよ‼的な感じになると思いますが、それだけではミスティックマスターにはなれません。(たぶんね笑)
自分のネガティブなエゴの部分(それも神や創造主の一部だから)にも真正面から向き合い認めながら、一体感やワンネスを知っていくということになります。
エックハルト・トールの言葉を借りるなら、「死ぬ前に死んで、死はないということに気が付く」という自分の人生に最大限ベットする意志です。
自然に身を置く
神秘主義者はナチュラルなものに惹かれる傾向が強いので、自然の中で多くの時間を過ごすことにより、再発見への道を歩く足取りが軽くなるといわれています。
鳥のさえずりを聞いてみたり、雨の音を聴いてみたり、森や木々、海のせせらぎに身をゆだねてみましょう。
最低30分何もしない時間を確保する
孤独と沈黙はスピリチュアルな目覚めを体験するプロセスで、とても贅沢かつ至福なひとときになります。
慌ただしいSNSをシャットダウンし、チカチカするPCの電源をオフにして、ただただ自分の呼吸の音だけに集中してみましょう。
歴代の神秘主義者の言葉を反芻する
これがミスティックだという定義が多岐にわたるので、誰がミスティックかはその人次第なのですが、
よくいわれるのは、十字架の聖ヨハネ、イエスキリスト、シュリ・アーナンダマイー・マー、クリシュナムルティ、ピタゴラス、ユング、ハーフェズなどです。
彼らのことばに耳を傾けてどんな発見があるかを知る日をつくるのもおもしろそうです。
ハートに従う
ハートは自分の魂や、創造主との入り口になるといわれています。
思いやり、許し、感謝、愛など、ハートが喜ぶ方にアンテナをたてながら人生を歩むといいみたいです。そう思えない時も全然あるけどね。
少ないほど豊か
20世紀に活躍したドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉として有名な「less is more」です。
自分がより透明でクリアな存在になると、シンプルさを受け入れることに焦点があってきます。これはミニマリストになれとか、禁欲主義的な自分にイエスと言えとかそういう意味ではまったくありません。
今ここにすべてはあるってやつです。
作家であり、神学者である、ジョセフ・キャンベルは、
精神的な疾患をもっているといわれる人たちは、神秘主義が喜びをもって泳ぐのと同じ海域で溺れています。
といっています。
精神疾患といわれても多岐にわたりますが、社会的に、「おかしい」「ダメだ。」というのはその基準に沿わないだけ。ということもたくさんあります。(そうでないことももちろんあるけどね。)
要するに境界線がどうもあやふやなんですよね。ミスティックの目指すところは境界線を越えるところですので、このジョセフの言い回しはとても言い得て妙です。
ミスティックを目指したいんだけど、じゃあ具体的になにするんよ。って突っ込まれそうですが、そんなことはぼくはわかりません。笑
私が神を見る目は、神が私を見るのと同じ目です。私と神の目は1つの目です。知ること、見ること、愛は1つです。
マイスター・エックハルト
中世の神学者でありミスティックである彼は、こんなことを言っているそうです。
個人的にはミスティックでもなんでもいいんだと思います。
そして、ワンネスを体現していくなかで、具体的にどんな役割を演じるかは人それぞれですが、みなさんの人生がエキセントリックになることは間違いないのでぜひぜひ楽しんでみましょう。
いつも読んでくださってありがとうございます。