
今回のテーマは完璧主義!

私が神なのです。
「どうして自分はこんなに完璧を求めてしまうんだろう?」
もしあなたがそう感じているなら、本記事はまさにあなたのための内容です。
完璧を目指すこと自体は悪いことではありません。しかし、行き過ぎた完璧主義は自分を苦しめ、物事を楽しめなくしてしまうことも大いにあります。
この記事では、完璧主義の特徴や心理的背景、メリット・デメリットから、完璧主義を手放す(あるいは乗り越える)ための新習慣まで、わかりやすく解説します。肩の力を抜いて、気楽な気持ちで読み進めてみてくださいね。
- 完璧主義な人
- ついつい正解を求めてしまう人
- 完璧主義を楽に超越していきたい人
1. 完璧主義とは?特徴と心理的な背景
まずは完璧主義(パーフェクショニズム)とは何か、その代表的な特徴や背景について見ていきましょう。あなたはいくつ当てはまるか、セルフチェックしながら読んでみてください。
完璧主義の特徴チェックリスト
完璧主義の人には次のような特徴がよく見られます。
- 高い基準と期待を持っている
- 失敗に対する強い恐怖がある
- 小さな間違いに固執する
- 「べき」思考が強い
- 他人に頼るのが苦手
- 自己評価が厳しい
- 休むことに罪悪感を感じる
- 白黒思考をする
- 過度の反芻や自己批判をする
- 「完璧じゃない自分」に価値がないように感じることがある。
- 失敗しそうなことには最初から挑戦しない傾向がある
- 否定的なフィードバックに過敏
いかがでしょうか?もし「あるある…」と感じた項目が多い場合、あなたはかなりの完璧主義傾向があるかもしれません。
完璧主義の人は、一般的に「自分に非常に厳しく、常に最高の結果を求める」一方で、失敗を極度に恐れたり、ミスに過敏になる傾向があります。
完璧主義には種類がある?あなたはどのタイプ?
さらにこれら完璧主義にはタイプがあります。
完璧主義と一口に言っても、実は 人によって完璧を求める動機や方向性が異なります。心理学者の ポール・ヒューイット(Paul L. Hewitt) と ゴードン・フレット(Gordon L. Flett) が提唱した概念によると、
- 自己指向型完璧主義:「自分はもっとやれるはず」と自分に厳しく、高い目標を設定し続けるタイプ。努力家ですが、自分を追い詰めやすい傾向があります。
- 社会規定型完璧主義:「人から完璧であることを求められている」と感じるタイプ。周囲の評価に敏感で、プレッシャーを感じやすい。
- 他者指向型完璧主義:「他人にも完璧を求める」タイプ。周囲のミスに厳しく、時に厳しい指摘をしてしまうことも。
こうした特徴はどこから来るのでしょうか?
完璧主義者の心理的な背景
完璧主義の裏には、しばしば以下のような心理があります。
他人から認められたい思いの強さ
過去に「完璧にやって褒められた」経験や「ミスをして強く叱られた」経験があると、「完璧にしなければ認めてもらえない」と思い込んでしまうことがあります。
その結果、他人の評価ばかり気にするようになり、「失敗=自分の価値が下がること」と捉えてしまうのです。
自分の価値を成果で測ってしまう。
心理学者のブレネー・ブラウンは「完璧主義は向上心の表れではなく、『完璧にやれば非難されない』『何をどこまで成し遂げたかで自分の価値が決まる』という思い込みから来ている」と述べています。
つまり、完璧主義の根底には「条件付きの自己価値観」があるのです。「○○できた自分しか価値がない」という考え方では、どんなに頑張っても心が休まらないですよね…。
強い責任感とプレッシャー
完璧主義の人は責任感が強く、何事にも全力で取り組みます。それ自体は素晴らしいのですが、裏を返せば「100%応えなければ」「期待を裏切ってはいけない」というプレッシャーに常に晒されている状態とも言えます。
その結果、心身が疲弊しやすく、燃え尽きてしまうこともあります。
こうした心理背景を持つため、完璧主義の人は自分に厳しくストイックに努力します。一見すると立派な心がけですが、度が過ぎると「小さなミスも許せない」「常に不安や自己嫌悪に陥りやすい」など、本人にとってつらい面が多くなってしまいます。

自分で自分の首を絞めるような体育会系マインドと僕は思っています。
完璧主義のメリット|実は悪いことばかりじゃない?
完璧主義にはデメリットばかりではなく、メリットも存在します。まずメリットから見てみましょう。
- 向上心が高く努力を続けられる
- 結果のクオリティが高い
- 責任感が強く目標達成しやすい
完璧主義の人は常に「もっと良くしよう」という理想を掲げて努力できます。誰もができることではない継続的な努力を惜しまない点は、大きな強みです。
また、細部まで気を配りミスを減らそうとするため、成果物の質が高くなる傾向があります。仕事でも勉強でも、周囲から「頼れる人」「ハイクオリティな人」と信頼を得やすいでしょう。
そして、ルールを守り計画的に行動し、最後まで手を抜かないので、設定した高い目標を達成できることも多いです。周囲から見ると「ストイックで信頼できる人」と評価されることもあります。
一方で、皆さんも感じているようにデメリットもあります。
完璧主義のデメリット
- ミスや失敗への恐怖が強い
- 自己否定・自己嫌悪に陥りやすい
- 燃え尽きやすくメンタル不調の原因に
1つでもミスがあると「全部ダメだ」と極端に捉えがちなため、常に不安と隣り合わせです。失敗を恐れるあまり行動に移せないこともしばしばです。
高すぎる理想に自分が追いつかないと感じ、「こんな自分はダメだ」と落ち込んでしまいます。周囲からどんなに褒められても、自分では満足できずに苦しい…なんてことも。
常に120%の力で走り続けるため、心身に大きな負荷がかかります。その結果、途中でエネルギー切れを起こしたり、うつ病や強迫性障害などメンタルヘルスの問題に繋がるリスクも指摘されています。
近年の研究では、社会的なつながりの欠如を通じて抑うつリスクを高める可能性があるとさえいわれます。
このように、完璧主義には良い面と悪い面の両方があります。大切なのは「メリットを活かしつつ、デメリットで苦しまないバランス」を見つけることです。
「完璧主義」と「向上心」はどう違うのか?
完璧主義
- 失敗を恐れて行動が止まる
- 100%完璧を求める
- 他人の評価を気にしすぎる
- できなかったことにフォーカスする
- 結果に執着しすぎる
向上心
- 失敗も学びとして前進できる
- 少しずつでも成長することを重視
- 自分の価値観を大切にする
- できたことを認めて次へ進む
- 過程を楽しみながら努力できる
ここで一つハッキリさせておきたいのが、「完璧主義」と「向上心(高い理想に向けて努力すること)」は違うということです。完璧主義は一見、向上心の塊のように思われがちですが、実は動機が全く異なります。
向上心は「より良く成長したい」「価値を高めたい」という前向きな意欲から来ます。
それに対し完璧主義は、先述したように「失敗したくない」「恥をかきたくない」「認められたい」といった不安や恐れ、自己防衛が原動力になっていることが多いのです。
例えば、英語のスピーチに挑戦するとき、向上心の強い人は「もっと英語が上手になりたいから頑張ろう!」と考えます。一方、完璧主義の人は「完璧にやらないと恥ずかしい」「下手だと思われたくない」と考えてしまいがちです。
これでは挑戦する前から心が疲れてしまいますよね。
著名な研究者ブレネー・ブラウンは完璧主義について、「成果で自分の価値を測ろうとする自己防衛」だと述べています。まさに「向上心」とは真逆の発想なんですね。
ブラウン博士は、セルフコンパッションで有名でTEDの演説を聞いたことがある人も多いはず!
成功した人も完璧主義だった?著名人の例から学ぶ
ただ、完璧主義=悪、と決めつけるのではなく、それをうまく活かして成功した人もいます。
例えば、Apple創業者のスティーブ・ジョブズは有名な完璧主義者でした。初代Mac開発時には見えない内部のデザインにまでこだわり抜いた逸話があり、社員に非常に厳しく接したことが伝記に記されています。
その結果として革新的な製品を生み出しましたが、周囲との衝突も多かったようです。
日本人の例ではロックバンドX JAPANのリーダーYOSHIKIさんが究極の完璧主義者と言われます。彼は作品のクオリティに妥協しないあまり、なんと20年以上もアルバムをリリースできなかったほどだとか。
しかしその一方で、「世界的なトップアーティスト」という揺るぎない評価を得ているのも事実です。
これらの例から学べるのは、完璧主義自体は使い方次第でプラスにもマイナスにもなるということ。高い理想を持つことは素晴らしい長所です。ただし、それに振り回されて自分や周囲を傷つけてしまっては本末転倒ですよね。
では、「やめたいのにやめられない」完璧主義とどう向き合えばいいのでしょうか?次の章で、そのジレンマについて掘り下げてみましょう。
2. 完璧主義をやめたいのにやめられない3つの心理的要因

「もう完璧主義はやめたい!もっと気楽に生きたいのに…」と思っても、なかなか考え方や行動は変えられないものです。ここでは、完璧主義をやめられない理由を3つのポイントで整理してみます。
当てはまるものがないか、自分の心と対話しながら読んでみてください。
理由1:「完璧じゃなきゃダメ」と思ってしまう心理的な罠
完璧主義をやめられない最大の理由は、心がそう簡単に切り替わらないからです。頭では「完璧じゃなくてもいい」と分かっていても、
心の深い部分では「完璧にしないと自分には価値がない」「失敗したら見放される」という思い込み(ビリーフ)が根付いてしまっていることがあります。
この心理的な罠は、多くの場合幼少期や過去の経験に由来します。些細なミスで厳しく怒られたり、逆に全部完璧にできて当たり前と扱われたりすると、「100点でなければ意味がない」という極端な信念が出来上がってしまうのです。
実際、「完璧にやれば非難されないだろう」という考えが完璧主義を支えているケースは少なくありません。
学校教育では常に100点が正解でしたから。でも、社会性を持つことと完璧主義になることは全然違うと思います。
心理療法やコーチングでは、こうした深い思い込みを修正するアプローチがあります。例えばシータヒーリングでは、「完璧でなければ愛されない」という潜在意識の信念を「ありのままの自分で充分価値がある」という新しい信念に置き換えるワークなどが行われています。興味がある方は調べてみるとヒントになるかもしれません。
まずは、自分の中にある「完璧じゃなきゃダメ」という声に気づくことが第一歩。その声に気づいたら、「そんなことはないよ」と優しくツッコミを入れてみてくださいね。
理由2:完璧主義が引き起こす「燃え尽き」→「自己否定」の悪循環
完璧主義を続けていると、多くの人が陥るのがこの悪循環です。
このループにはまると本当に苦しいですし、一人では抜け出しにくくなります。実際、完璧主義の人は自己嫌悪に陥りやすいことが指摘されています。
周囲から見れば十分すごいことを成し遂げていても、本人は「まだ足りない」と自分を認められないのです。
さらに怖いのは、この状態が続くと燃え尽き症候群(バーンアウト)や鬱などメンタル不調を招きかねないことです。心のエネルギー残量がゼロに近いのに「もっと頑張れ!」と自分を追い立てる…心にとっては地獄ですよね。
この悪循環に心当たりがある方へ: まずは立ち止まって深呼吸。「こんなに頑張ってきた自分、相当すごいじゃないか」と現在地を認めてあげましょう。
後述する新習慣(特に自己信頼と感謝の習慣)が、このループを断ち切る助けになります。
理由3:「完璧を目指さない」が逆に難しいのはなぜ?
「もう完璧主義はやめよう。8割できれば良しとしよう!」そう頭で決めても、いざ実践しようとするとザワザワ…と落ち着かなくなることはありませんか?実はこれ、完璧主義者にとってごく自然な反応なのです。
完璧主義者の脳は、常に白黒・0か100かで物事を判断するクセがついています。
そのため、「完璧にやらない=サボること」「手を抜く=失敗と同義」のように感じてしまいがち。極端な話、99点でも0点と同じくらいに考えてしまうのです。
ですから、「まあいっか」と肩の力を抜くこと自体が一種の恐怖になっています。「中途半端な自分なんて認められない!」という心の声が、リラックスを邪魔してしまうんですね。
また、完璧主義の人にとっては「完璧主義である自分」がアイデンティティの一部になっている場合もあります。長年そのやり方で成果を出してきた人ほど、「完璧を目指すのをやめたら自分はダメになるのでは…」という不安があります。
メリットの部分で触れたように、それで成功体験もあるだけに、手放すのが怖いわけです。
さらに皮肉なことに、「完璧主義をやめなきゃ」と完璧にやめようと考えてしまうのも完璧主義者の特徴です。一休さん状態です。
白黒つけたがる性格ゆえ、「やめるか続けるか」極端に考えてしまうんですね。でも実際は、グラデーションで少しずつ柔らかくしていけばいいのです。
以上3つの理由から、完璧主義は習慣となって根付いているため簡単には手放せないことがお分かりいただけたかと思います。では、どうすればそのガチガチの完璧思考を和らげ、もっと気楽に生きられるのでしょうか?
次の章では、今日からできる6つの新習慣をご紹介します。一度に全部でなくても大丈夫。気に入ったものからぜひ試してみてください。

これやったらめちゃくちゃ解消していくと思います!
3. 完璧主義の治し方と6つの新習慣
ここからは、完璧主義を和らげるために効果的な6つの新しい習慣を紹介します。完璧主義は一朝一夕には変わりませんが、日々の習慣を少しずつ変えることで必ず心は軽くなります。それでは一つずつ見ていきましょう。
① 「今の自分でもOK」と思える自己信頼を育てる
完璧主義克服の第一歩は、「どんな自分でも大丈夫」と思えるようになることです。言い換えれば、条件付きではない自己信頼(自己肯定感)を育てる習慣です。
完璧主義の人はつい「○○できる自分じゃないとダメ」と思いがち。でも本当は、欠点や未熟な部分があってもそれでも自分は価値があると信じていいのです。毎日鏡を見て、「今日の自分もよく頑張ってる。これでOK!」と声に出してみましょう。
最初は照れくさいかもしれませんが、言葉にすることで脳にポジティブな回路ができます。
心理学的にも、自分に優しい言葉をかけるセルフトークはストレスを軽減し、自己肯定感を高める効果があります。マインドフルネスの実践もオススメです。
瞑想などで「今ここ」の自分に意識を向けると、「〜すべきだったのに」と自分を責める思考に気づきやすくなります。気づいたら呼吸に注意を戻す…を繰り返すうちに、徐々にありのままの自分を受け入れる筋肉が鍛えられていきます。
自己肯定感は筋トレです。あと、個人的にみんな誤解しがちなのは、本当には今この瞬間、何もしなくても生まれてきただけでめちゃくちゃ価値があります。
もし、そんなわけないだろ!という人は、純粋無垢な赤ちゃん、自分の好きな動物荷も同じこと言えると自問自答してください。2次元のキャラクターでもいいです。あなたが心から愛するものに、Noは言えないと思うんです。愛するって感情があるだけで天才です!
ワーク例:セルフコンパッション・ジャーナル
夜寝る前に、その日の自分をねぎらう文章を書いてみましょう。例えば「今日はミスもあったけど一日よくがんばったね」「完璧じゃないけど○○ができた自分はえらい」など。書くことで自己信頼の感覚がじんわりと育っていきますよ。
② 失敗を恐れずに前進する「本当の勇気」を持つ
完璧主義を乗り越えるには、失敗への恐怖に向き合う勇気が必要です。ここでいう勇気とは、何も無謀に突き進むことではありません。「失敗するかもしれないけど、それでもやってみよう」と一歩踏み出す心の強さのことです。
実は世の成功者たちは皆、多かれ少なかれ失敗と隣り合わせでやってきています。むしろ「失敗なくして成功なし」というのはよく聞く言葉ですよね。完璧主義の人も頭では分かっているはず。だからこそ、その一歩を踏み出す自分を「えいっ!」と応援してあげる習慣をつけましょう。
こんなことがよく言われますが、僕はこれはめちゃくちゃナンセンスだと思っています。失敗グセがついていますからね。
僕は本当の勇気とは、良いことがあろうが、悪いことがあろうが、成功しようが失敗しようが前に進み続ける心意気のことです。これこそが本当の勇気ですよ。
失敗も成功も超越するために生まれてきている人も多いはず!
③ こだわりすぎず適応する「柔軟性」を鍛える
頑固なまでのこだわりは完璧主義の特徴ですが、それを少し緩めて柔軟性を身につけると生きやすくなります。柔軟性とは、状況に応じて考え方ややり方を変えられる力です。
例えば計画通りに進まない事態が起きたとき、完璧主義の人はイライラしたり不安になったりしがちです。しかし柔軟な人は「じゃあ別の方法を試そう」とすぐプランBに切り替えられます。
完璧にこだわるより適応する力が高い方が、現実社会ではストレスが少なく成果も上がりやすいのです。
柔軟性を鍛えるには、あえて「いつもと違う選択」をしてみる習慣が効果的です。普段は綿密に予定を立てる人なら、たまにはノープランで一日過ごしてみる。いつもきっちり作業手順を守る人なら、順番を変えてみる。最初は落ち着かないかもしれませんが、「違っても案外大丈夫なんだ」と体感することで、心の余裕が生まれます。
また、視点を変える練習も有効です。一つの物事について別の角度から見たり、他人の意見を聞いたりしてみましょう。「自分のやり方が唯一の正解じゃないんだ」と知るだけでも、完璧への固執が和らぎます。
プチ習慣: スーパーでいつも選ぶ商品と別のメーカーのものを買ってみる、通勤通学路を変えてみる、など日常の小さな変化を取り入れてみましょう。「変えてみたけど世界はちゃんと回っている」という経験の積み重ねが柔軟性の筋トレになります。
変化は簡単ですと破れかけのシャツの胸ポケットに刻んでくださいね。
④ 「正解を探す」のではなく「新しい答えを作る」創造力
完璧主義の人は常に「唯一の正解」を求めがちですが、世の中の多くの問題には正解が一つではありません。むしろ、自分なりの答えを創造する力こそがこれからの時代に大事なスキルです。
創造力と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、日常でも十分鍛えられます。例えば仕事で企画を考えるとき、「100点の企画はどれだ?」と探すのではなく**「自分たちならではの面白い企画を生み出そう」と発想してみるのです。
学校の課題でも、「模範解答」を写すのではなく自分の言葉で答えを組み立ててみる**だけで創造性は育ちます。
完璧を求めるあまり創造力が縮こまってしまっている人は、遊び感覚で発想する練習をしてみましょう。
ブレインストーミングでとにかくアイデアを数出ししてみるとか、子供のように「もし〜だったら?」と空想してみるとか、絵を描いたり物作りをしてみるのも良いですね。「失敗してもいいからとことん自由にやってみる」時間をあえて作ることで、凝り固まった脳がほぐれていきます。
これはスピリチュアルな視点ですが、創造性は宇宙(潜在意識)からのインスピレーションと繋がることでもあります。完璧主義で頭がいっぱいのときはインスピレーションが降りてきませんが、リラックスして遊んでいるとふっと名案が浮かんだ経験はありませんか?
創造モードに入ることで、結果的により良い解決策やパフォーマンスが得られることも多いのです。
創造力アップのヒント: 「1日1スケッチ」…5分でもいいので絵や落書きをしてみましょう。上手い下手は関係なし!白紙に何かを生み出すプロセス自体が、完璧主義の呪縛を解き放ち、脳の創造スイッチをONにしてくれます。
僕は子供とへたくそな似顔絵大会を良く実施しています。
⑤ 人生をもっと軽やかにする「遊び心」を持つ
真面目で責任感が強い完璧主義者さんほど、「遊ぶ」ことに罪悪感を持っていないでしょうか?しかし、人生には遊び心が必要です。遊び心とは、物事を楽しむ余裕やユーモアのこと。これがあるだけで心の重荷はずっと軽くなります。
遊び心を持つためには、完璧じゃなくても楽しんでみる姿勢を自分に許可することです。例えば、新しく趣味を始めるとき、「上達しなきゃ意味がない」と思わずにヘタでもニコニコ楽しむ。仕事でも、「ミスしないように」ではなく**「どうやったら面白くできるかな」**と考えてみる。少しくらいふざけた発想があっても良いのです。
笑いやユーモアも大切です。自分の失敗談を笑い話にしてみたり、仕事場でジョークを言ってみたり。完璧主義で張り詰めた空気が、一瞬で和らぎます。笑うことはストレス発散にも健康にも良い効果がありますから、心の栄養剤だと思って意識的に笑いを取り入れましょう。
今日の遊び心チャレンジ: 普段しない格好で出かけてみる、好きなキャラクターの文房具をあえて仕事で使ってみる、仕事帰りに公園のブランコに座ってみる…など、小さなことでOK。人生にクスッと笑えるスパイスを足してみましょう。「なんだ、こんなことしても世界は終わらないじゃないか!」と気づくはずです。
⑥ 「すでにあるもの」に目を向ける感謝の習慣
最後にご紹介するのは、感謝の習慣です。完璧主義の人は「足りないもの」「できなかったこと」に目が行きがちですが、意識的に「すでに持っているもの」「できたこと」に目を向けることで心の在り方が大きく変わります。
具体的には、毎日感謝リストや日記を書く習慣がオススメです。寝る前に今日感謝できることを3つ書き出す、あるいは「今日できたこと」を箇条書きにしてみましょう。これはポジティブ心理学でも効果が実証されている手法で、自己効力感(自分はやればできるという感覚)を高め、ストレスを軽減する効果があります。
感謝の習慣を続けると、不思議と心が満たされていきます。「~しなきゃ」と欠乏に駆られるのではなく、「自分は恵まれている」「もう十分持っている」と感じられるようになるのです。そうすると完璧を追い求める焦りがスッと落ち着いて、心にゆとりと幸福感が生まれてきます。
また、感謝はスピリチュアルな観点でも波動を高めると言われます。毎日感謝していると良い巡り合わせが増える、なんて話もよく聞きますよね。半信半疑でも、やってみて損はありません。感謝はゼロコストでできる最強のメンタルケアです。
後、自分に感謝することが難しければ、家族、兄弟、他人への感謝を書くのもいいと思います!
✨ 感謝ノートの例:
- 今日も健康に過ごせたことに感謝。
- 一緒に働いてくれる同僚に感謝。
- おいしいコーヒーを飲めたことに感謝。
小さなことほどいいです。毎日3つ探していると、日中も「あ、これ感謝リストに書こう」と良い出来事探しをするようになります。自然とポジティブ思考にシフトできますよ。
4. 今日からできる!完璧主義を治すための実践ワーク

上で紹介した新習慣に加えて、今日からすぐに実践できるワークを3つご紹介します。どれもシンプルですが、継続すると完璧主義的な思考パターンを書き換える効果があります。ぜひ騙されたと思ってトライしてみてください!
ステップ1:「なぜか完璧です」と言葉にする
声に出すことで潜在意識に働きかける力は侮れません。最初は違和感があるかもしれませんが、繰り返すうちにその言葉通りの感覚が少しずつ芽生えてきます。これはアファメーション(肯定的自己暗示)の一種で、自己肯定感アップに効果的な手法です。
また、「大丈夫」と自分に許可を与えることで、緊張でガチガチだった心と体がフッと緩みます。リラックスした状態の方が本来の力を発揮しやすいもの。**「力を抜いてこそ実力が出る」**という逆説に気づけば、ますます「完璧じゃなくていいや」と思えるようになります。
ワンポイント:感情を込めて唱える
ただ機械的に言うより、言葉の意味を感じながら言うと効果倍増です。鏡の前で自分の目を見て、「なぜか完璧だわ」と優しく語りかけてみてください。自分が他者から言われたらホッとするような口調で言うのがコツです。
ステップ2:「9割の完成」で行動する習慣をつける
完璧主義を和らげるには、あえて9割(または8割)できたら良しとして先に進む練習をしましょう。これは仕事でも勉強でも日常生活でも実践できます。
例えばレポートを書いているとき、100%納得いくまで推敲を重ねていたのを、あえて「まあこのくらいでいいか!」と80〜90%の出来で提出してみるのです。家事でも、「少しホコリ残ってるけどまぁいっか」で掃除を終えてみる。最初はソワソワしますが、案外何の問題も起きないと分かります。
人間、完璧を期そうとすると時間も労力も際限なく費やしてしまいます。しかし成果や周囲の評価って、実は8割くらいで大きく変わらないことが多いんです。ビジネスの世界では「2割の労力で全体の8割の成果が得られる(パレートの法則)」なんて言われます。残り2割の仕上げにこだわるより、その時間で他のことをした方がトータルでは生産的になれます。
完璧主義の人は8〜9割できていても「全然ダメだ」と思いがちですが、意識的に「これで十分!」と区切る訓練を重ねることで、「世の中そんなもんで回るんだな」と実感できるでしょう。徐々にですが、「完璧じゃなくても前に進めた方がえらい!」と思えるようになりますよ。
タイムリミット法: 作業ごとに「◯時までに終える」と時間制限を設けてみましょう。制限時間が来たら強制的にペンを置くイメージです。時間制限は強制的に9割主義に移行する手助けになります。「ここまでしか時間ないなら仕方ない」と思えるのでオススメです。

これはよく言われる実践方法だけど、個人的には3割でもいいと思いますよ、人生は加筆修正可能だから面白いのでね。
ステップ3:「今日できたこと」を振り返る習慣を作る
一日の終わりに「今日できたこと」「達成できたこと」を書き出す習慣は、完璧主義克服にとても効果的です。これは本当にそう!感謝のワークもマジでこれにつきます。そして、これは筋肉と同様に鍛えることができます。
人間様万歳です!
なぜなら、完璧主義の人は「できなかったこと」ばかり見てしまうクセがあるので、それを強制的に「できたこと」にフォーカスし直すトレーニングになるからです。
方法は簡単。寝る前にノートやスマホのメモに、今日できたことを3つ書くだけ。例えば、「・メール返信全部終えた」「・30分ウォーキングできた」「・家族に晩ご飯作った」など、本当に些細なことで構いません。ポイントはできなかったことは書かないこと! 良かったこと・できたことだけを書きます。
この習慣を続けると、自分を認める力がぐんぐん育ちます。「自分は結構できてるじゃないか」と実感できるので、自己否定モードに入りにくくなるのです。自己効力感が高まれば、「まぁ完璧じゃなくてもこれだけやれてるしOKか」と思える瞬間が増えてきます。
実際、心理学の研究でも「できたこと」を記録する習慣はポジティブな感情や自己肯定感を増やす効果が報告されています。夜の数分でできますので、ぜひ今日から始めてみてください。
📓 ワークシート例:「できたこと日記」
- 日付を書く。(例:2025年3月13日)
- 箇条書きでその日にできたこと・良かったことを3〜5個書く。
- 最後に「よくがんばった!おやすみ」と一言添えて締めくくる。
これだけです。翌朝見返して「よし、今日も行こう」と前向きな気持ちでスタートできますよ。
あなたの完璧主義度は?セルフチェック診断
最後に、ご自身の完璧主義度を改めてチェックしてみましょう。以下の質問に「はい」か「いいえ」で答えてみてください。
- 何かを終えた後、「もっと良くできたかも…」と後悔することがある。
- 小さなミスでもつい気になって引きずってしまう。
- 自分の仕事や成果について、他人の評価がいつも気になる。
- 「完璧でない自分」を他人に見せるのが怖い。
- 失敗しそうだと分かっていることには、なかなか手を付けられない。
- 目標を達成しても、自分の期待に満たないと満足できない。
- 他人に頼るのが苦手で、何でも自分一人でやろうとしてしまう。
- 細部にこだわりすぎて、物事を終わらせるのに時間がかかる。
- 周りの人より自分の方が遅いと感じると焦りや不安を感じる。
- 「これで完璧!」と思えるまで、なかなか物事を完了できない。
結果:
- 「はい」が1~3個: 完璧主義の傾向はあまり強くないようです。良いバランスで物事に取り組めているでしょう。この調子で柔軟に日々を楽しんでくださいね。
- 「はい」が4~6個: 少し完璧主義の傾向があります。向上心がある証でもありますが、ミスを恐れすぎないよう注意!「まあいっか」と力を抜く余裕も意識してみましょう。
- 「はい」が7個以上: あなたはかなりの完璧主義者かもしれません。努力家で素晴らしい反面、頑張りすぎていないか心配です。今回紹介した新習慣の中から、心と体をリラックスさせる方法をぜひ取り入れてみてくださいね。自己肯定感を大切に、まずは自分に優しくあることから始めましょう。
いかがでしたか?当てはまる項目が多かった人も落ち込む必要はありません。気づいた今がチャンスです。少しずつ完璧主義を手放す練習をしていきましょう。
5. まとめ|完璧主義は「やめる」より「超える」方がラクになる
最後に、本記事の内容をまとめつつお伝えしたいメッセージがあります。完璧主義は無理に「捨てる」必要はありません。 それよりも、完璧主義と上手に付き合い、乗り越えていく方がずっとラクになれます。
完璧主義はあなたの一部です。ゼロにしようとするとストレスですが、「適度な完璧主義」としてコントロールできれば大きな強みになります。高い理想を掲げ努力できることは宝です。それを活かしつつ、「完璧でなくてもOK」と自分を許せるようになれば鬼に金棒。
で触れたように、成果でしか自分を測れなかった状態から、「どんな自分でも価値がある」と思えるようになれば、心は本当に自由になります。
要はバランスです。完璧を手放すというより、完璧に囚われない自分になることが目標です。完璧な結果より大事なものが世の中にはたくさんあります。時には失敗も寄り道も含めて人生という完璧なプロセスなのだ、と考えてみてください。
最後に、「今日から1つだけ試すならコレ!」というポイントを挙げるなら、**ステップ2の「8割~9割でよしとする練習」**をおすすめします。これは即効性が高く、自分の中の完璧基準を強制的に緩める効果があるからです。小さなことからで構いませんので、「ここで切り上げ!」を意識してみてください。
どれか一つでも、新しい考え方や習慣を取り入れれば、きっと今までとは違う景色が見えてくるはずです。完璧じゃない自分を受け入れたとき、実は**「ありのままの自分」で既に完璧**だというパラドックスに気づくでしょう。
焦らず、一歩ずつ。あなたが少しでも心軽やかに毎日を過ごせるよう、本記事の内容が役立てば幸いです。いつも読んでくださってありがとうございます。