今回のテーマは「いい気分の有毒性」です。
落ち込んでも否定的になってもいいのよ、それがあなただから。
※この記事は、いい気分でいるだけで引き寄せられる、あの法則について、必ずしもそれが有効にならないときをお伝えする内容になります。
引き寄せの法則をマスターすること、波動を高めたり、スターシードとして目覚め、使命をまっとうすると決意し、スピリチュアルな本を読んだり、YouTubeをみたり、「目覚めている」っぽい人に出くわすと、
必ずと言っていいほど出くわす魔法のセンテンスがあります。
「いい気分でいるだけでいいのよ。」
もちろん、いい気分でいること、愛や光に焦点をあてることはそりゃあもう魔法にかかったみたいになれるときもあると思います。
しかし、この魔法の引き寄せワードは時に誤解され、「有毒なポジティブ思考」(toxic positivty)となる可能性があります。
今回はそんな魔法の「いい気分でいるだけでいいのよ」をいろんな角度からみつつ、なぜそれが有毒になるのかをお伝えする内容になります。
- いい気分を実践しているのに引き寄せられない!
- 「ポジティブ」でいなくちゃのなぞの義務感がある
- 波動高い系に自分を曲げてまでなりすぎている
トキシック・ポジティビティ(Toxic Positivity)とは、
どんなに辛く苦しく困難な状況であっても、幸せで楽観的な状態でいることを必要以上に一般化しすぎること(自分に強いること)。そして、その結果、自分の素直な気持ちを否定すること。
と定義されています。
簡単に言ってしまえば、ポジティブ思考への過度な依存症のことです。
自分や周りの良い面だけに焦点をあてて、ダークサイドに目をつむるというのは、ネガティブさへの逃避になります。
つまり、「いい気分でいること」に執着し、ネガティブな自分への恐怖心を増幅させます。
辛いものは辛いんですよ。
「いい気分じゃなくてもいい」
自分や人生に対してポジティブさをもったり、いい気分でいることは役に立ちますし、実際にいい面もあります。
一方で、自分のネガティブさや人生をネガティブに捉えてしまうことは不快です。
ですが、ネガティブさというのは無かったことにしたり、無視して、無理にポジティブに上書き保存するといずれ限界がきます。
これがトキシック・ポジティビティの危うさと言われています。
詳しくは以下の記事で書いているのでぜひ読んでみてください。
いい気分で引き寄せられるんだよ!!と強く自分のダークサイドを隠しがちなサインについてみていきましょう。・
①批判的思考への恐怖心
批判的思考とは、「ものごとのよしあしを考えて、評価・判断すること。とくに、否定的な評価・判断をすること。」
とされていて、一般的にはネガティブなイメージが付きまといます。
簡単にイメージするところだと、論理的な欠陥や、現実的な疑問です。自分に対して、これが本当にあっているの?とか、もっと別のアプローチは?などなど自分や他人の言動に対して疑問を抱くことです。
自分を批判的にみることは、行き過ぎなければ、建設的な手段や方向性を定めるうえでは大切なエッセンスになりうるのに、いい気分マスターはそれをめちゃくちゃ非難しがちです。
②ドグマティックなポジティブ
ドグマとは、権威的なとか、独断的なという意味があります。
ドグマティックなポジティブさを内側にもっていると、〇〇さん(例えば、スピリチュアルマスター的な人)が言っていることだけが真実だ!とか、
これは〇〇さんの考えとは違うから間違っている!ってという風にジャッジメントを育みます。
これがいい気分でいるだけでいいの罠になります。
③エゴいスピリチュアル
スピリチュアルエゴとは、簡単にいえば、スピリチュアルな事柄で、自分を特別視したり、優劣でジャッジメントを行うマインドのことです。
まあ、誰でも、自分が〇〇星から来た特別な存在です!あなたには地球を救う使命があります!とか言われたらドキドキしちゃいますけどね。笑
でも、そういうのを脱ぐか脱がないか(それが自分に合うか合わないか)は自分で決めていいんですよ。
④スピリチュアルガスライティング
「いい気分」大好き集団に用いられている手法の多くがこのガスライティングだと個人的には思います。
スピリチュアガスライティングとは、「スピリチュアル的な事柄で、心理的に誰かを操作し、相手の正気を失わせる行為」のことです。
例えば、あなたのスピリットガイドは天使だからそれにさえ従っていればいいとか、悪魔だからそんな声聞いたら不幸になるとかですね。
ガスライティングを使うのは悪いことではないと思いますが、やっぱりスピリチュアルがつまらなくなる大きな要因になりやすいかなとは思います。わかりやすいんですけどね。
ほかにもいい気分でいなくては!なっている兆候はいろいろとありますがメインどころを並べてみました。
いい気分でいるだけで引き寄せられるのよ~問題はスピリチュアルな覚醒や目覚めへの第一歩だと個人的には感じています。
何を隠そうぼくも、そういう時期ありましたからね。その文化での問題点は2つです。
①回避を育てるよ
ポジティブなエネルギーにばかり焦点をあて、自分の中の矛盾や本当の自分を抑え込むことは、自分自身を放棄(ネグレクト)としていることとイコールです。
もし「いい気分でいるだけで引き寄せられるのよ~」を実行しすぎて、自分の中のネガティブさを否定していたら、免罪符を買いまくっている状態だと思っておきましょう。
スピリチュアルな目覚めや覚醒とは何かといわれたら未熟な僕にはよくわかりませんが、それでも素直な自分にイエスというが項目の1つに入ると思いますよ。
②感情を抑圧しちゃうよ
自分を形作るものはボディ、マインド、スピリット(ハートやソウルを入れる人もいますが)です。
その3つどれに優劣があるわけではなく、ぼくらは一応今世では、人間をやっていますので、どれも大事に扱う必要があります。
「いい気分」マスターは自分のマインドの嫌なところを積極的に抑えることになるので、いずれ爆発します。簡単に言えば問題の先送りなだけであって、ヘルシーじゃないんですよね。
良いところにも悪いところにも素直になる
本来の自分ライクなエネルギーを思い出すコツの1つはどんな自分にも素直になることだと僕は感じます。
ついつい、自分や他人の悪いところを探してしまうとか、現実逃避的なところがついつい顔を出しちゃうとか、どうでもいい、めんどいなどなど。
自分の弱いところって誰でも持っていると思うんですけど、それを真っ正面から否定してみないと、たぶんですが人生で同じパターンを繰り返しています。
登場人物や状況が変わっているだけで気が付かないことがほとんどだと思いますけどね。
グッドバイブスオンリー的なやつはここに気が付く良い目覚めへのきっかけにしていくと面白いですよね。
もし、自分がいい気分でいなくては!と強迫観念的に囚われているのであれば以下のような方法でそこから少しでも抜け出してみるといいと思います。
①否定的な感情、状況を認める
何かに恐怖心を覚えたり、怒ってみたり、誰かに嫉妬したり、悲しんだり、不安を感じたりしても、人間だもの。と言ってみることです。
自分の感受性くらいってやつですよ。究極的に言ってしまえば、感情に対してそれがダメ、それはいい。ってなるのは人間だからです。
まずは、ネガティブな感情にイエスといってみましょう。
②「いい気分でいること」がどこから来るのかをみる
個人的に、「いい気分でいること」に執着しすぎるビリーフは、恐怖心、あるいは自分への無価値観などから来ることがほとんどだと思っていますが、自分はどうなのかを省みる時間をつくってあげるといいです。
- 不快な感情を持つ人、状況を是が非でも避ける
- 軽いエネルギーが好きすぎて、重たいエネルギーは拒絶する
- 建設的な批判に対してでも、動揺が隠せない
- 他人に対して、異常に警戒してしまう
- (自分があっているかどうか)周りの考えや意見にとても敏感
- 意図的に否定的なことは遮断する
- ネガティブな人に対して、怒り、恐れ、憎しみなど異様にジャッジメントがはいる
- etc..
もし、これらの兆候があるときは、なんでそうなるの?と自分で自分に聞く時間をつくるのが建設的です。
そして、それはいつごろから始まって、それによってどんな良い面があってどんな悪い面があったのか、いったんテーブルに並べてあげましょう。
③ネガティブさは役に立つ
自分の心のもやもやとか、ネガティブ的なところを認めることは実は自分の大きな助けになることだと思ってみましょう。
例えばですが、
- 他人への思いやりがみにつく
- 自分自身の弱さや不安の根本がわかることで次に進める
- 本来の自分とのズレに気が付く
- さらなる目覚め(視野の広がり的な)につながる
- etc..
ダメなところを認めるっていうのは、まだまだ人間を楽しめるスパイスになるってことです。
④痛みのスペースを確保する
過度なポジティブ癖がある人は、今までの人生経験かそれ以外で、ネガティブになることが絶対悪で、本当によくないこと!という価値観を身に着けた可能性があります。
光ばかりに焦点があたり、お腹がいっぱいなので、自分の中のネガティブさを受け入れるスペースがない状態ともいえます。
なので、そのスペースを自分でつくる意識をもつか、それらを受け入れて聞いてくれるような相手を持つとよき流れになっていくでしょう。
ネガティブな感情から逃避するのではなく、それらの向きを自分にすることによって、最終的には他人や自分への思いやりがなんとなくわかってくるのかもしれません。
引き寄せの法則(いい気分文化)は、よく思考の現実化と同じテーブルに並ぶことがあります。
ネガティブなことを考えていたらネガティブなことが起きるよ!ってやつです。
確かに自分を否定しすぎていたり、他人のネガティブ感情ばかりに焦点があっていると、現実的にびみょーなものが目の前に現れていると思います。
では、その否定感情を無理に押さえつけて、「光を愛を」「いい気分でいなくては!」となるとどうでしょう?
これってたしかに表面上では、いい気分でいることを心がけているんですが、結局深層心理では、自分の否定性を否定しているので、おそらく現実的にもびみょーなものが目の前に現れます。
だとしたら、まずはネガティブ的なものを認めて、それがどこからきて、本来の自分とどうズレているのかをごにょごにょした方が早いんですよね。
なので、ずっと「いい気分でいなくていい」ってことは、ネガティブな感情を抱いていればいいのかというとそうではないと思います。
「いい気分でいればいいのよ~」になぜしがみついてしまうのかを、自分本来のバランスのズレみたいな視点からみていこうよ。という一種の試みです。
その過程でズレがあればおそらくネガティブさみたいなものは力を入れなくても脱いでいけます。そして無理にいい気分でいようとしなくても、自分のゆるやかさスムーズさに自然とイエスと言える自分に気が付くと思います。
グッドなバイブスもバッドなバイブスも両方抱きしめてバイブスです。
みなさんは「いい気分でいるだけで引き寄せ」についてはどう思いますか?
いつも読んでくださって本当にありがとうございます!