今日のテーマは「ポジティブとネガティブ」です。
どっちもたいせつなんだよ
※この記事は、ポジティブ思考が危険といわれる理由をまとめつつ、ネガティブな思考を認めてあげる大切さについて改めてみる内容になります。
スピリチュアルな世界では、ポジティブな波動はポジティブな出来事、人、モノを引き寄せるので自分のマインドはなるべくいい気分に保ちましょう。
(言い換えると自分のネガティブに集中しちゃうともっとネガティブになるよ)という教えがあります。
一方で、ポジティブだけじゃダメなんだよ!現実逃避せずネガティブは向き合ってこそのものなんだよ。という教えもあります。
一見すると相反する教えのように思えますが、これは角度を変えると同じことを言っているだけだとぼくは思っています。
なぜネガティブな感情、マインド、精神に向き合うことが大切なのかをぼくなりの経験と知識で共有してみようと思います。
結論から先回りしてしまうと、ポジティブがダメなのではなく、「無理に」ポジティブになろうとするマインドがヘルシーではない。ということをマスターオブ引き寄せの人たちは言いたいんですよね。
みなさんはどう思いますか?
- 危険なポジティブ思考とは?
- ポジティブ思考が危険といわれる理由
- ネガティブ思考(弱さ)を認めることの強さ
- まとめ
ポジティブ思考をさかのぼるとおそらく19世紀くらい(New thought)までいくんですが、ここでは、さらっとヘルシーではないポジティブ思考の例をあげてみます。
ネガティブを拒否するポジティブ思考
これですべて片付くっちゃあ片付くやつです。
例えば、自分に不安感情があったとして、それをみようとせず、その感情を抑圧しようとして安心感を植え付けようと必死になるようなマインドの動きです。
「安心しなきゃ。」と心に言い聞かせることは、「不安な自分がダメだ。」と説き伏せている、あるいは「不安な自分なんていない」と拒絶していることとイコールになってしまいます。
結果として、不安な自分の行き場所がなくなってしまい、いわゆる潜在意識に蓄積されていきます。
ある例を考えてみましょう。
ある日、あなたはけがをしてしまい、右足を骨折したとします。骨折した右足を放置して、ポジティブ思考でいれば大丈夫(^^♪と考える人はいるでしょうか?
たぶん、違います。骨折した事実を受け止めて→病院に行くという解決方法を見出します。
また、あなたの家に強盗が侵入してくると気付いたしましょう。ポジティブ思考でいれば安心(^^♪と思うような人はまずいないと思います。
強盗が来るぞと身構えて→警察に連絡するという解決方法を出します。
感情面でもまったく一緒で、不安な自分いるけどポジティブ思考で大丈夫(^^♪は、認める、現実を分析して初めて、でてくる解決策のひとつです。
ちなみに、現実逃避的な意味で見てみないふりのポジティブ思考は、ポリアンナ症候群とか正常性バイアスとも言われています。
少しスピリチュアルな考えも入りますが、ここからはもう少し違う角度でポジティブ思考がヘルシーではない理由を言葉にしてみます。
現実逃避的なポジティブ思考は確かにヘルシーではないなんですけど、なぜなのかは大きく3つの理由があると思います。
- 意識(記憶)は蓄積するから
- ポジティブはネガティブを避ける
- 意識(感情、感覚)には階層があるから
①潜在意識は蓄積するから(消えない)
ぼくらの意識は顕在意識(見える意識)と潜在意識(無意識)の2つがあると言われています。
潜在意識は脳の90%を占める!といわれていますが、ぼくは実際にはそうは思っていません。潜在意識は容量制限のない記憶の貯蔵庫なだけです。
だから、ネガティブ思考もポジティブ思考も良い悪いではなくただそういうデータ(意識)として保存する役割があると思います。
つまり、いくら表面上でポジティブ思考でいても、ネガティブ思考のデータは保存されたまま残ります。(キャッシュクリアとはならないんですよね。)
フラッシュバック(強いトラウマ体験が数年後にいきなり出てくるような現象)が起こるのはその例と言えるかもしれません。
抑圧してポジティブで取り繕うと頑張っても優秀すぎる意識は覚えているんですよね。
②ポジティブ思考はネガティブを一時的に避けるだけだから
ポジティブな思考は、めちゃくちゃ役に立つとぼくは思います。
実際に落ち込んでいるとき、誰かが元気な言葉をかけてくれたり、自分で自分を励ますようなことはないでしょうか?そうすることでモチベーションが上がることもあるでしょう。
ただし、ポジティブ思考の役に立たないので使わない方がいいときがあると思います。それは「自分が拒否したいもの、避けようとしているもの」に対してです。
昔ぼくは、会社員をしていました。でも、どこか自分ではしっくりこないことがありました。仕事が嫌だ。という自分の事実から逃げて、「今日は上司に褒められたぞ。」とか、「やる気を持ってこなせば楽しいかも。」
などなど、「仕事が嫌だ。」という自分の声を無視していました。
結果どうなったかというと、仕事が嫌だ。という声がますます大きくなりました。苦笑
ポジティブでいようとする自分とネガティブである自分が葛藤して感情がバグるんですよね。言い方を換えると、背けた自分はリバウンドする可能性が非常に高くなります。
③意識には階層があるから(ネガティブはネガティブのまま)
もう一つは、意識には階層があるからです。ネガティブな価値観をもった領域を他の領域におけるポジティブ思考が引っ張ることは難しいこともあります。
例えば、自分の身体、人間関係、仕事に対しては満足していて、ナチュラルなポジティブ思考をもっていたとしましょう。
でも、家族関係に対してのみ、どうしても苦手意識だったりネガティブ思考がまとわりついているとします。
ここで、家族関係に対してポジティブ思考を持つのは厳しいし、たとえ無理にもったとしても、ベースは変わらない(ネガティブをもっていると認めない)ので、②のようなぼくみたいにリバウンドするか、家族関係において
ネガティブな現実を体感し続ける可能性が非常に高いと思います。
だから、自分を少し色々な角度から見て、領域ごとに思考を使い分けていることもある可能性をみていくのが良いと思います。自分の中にはじつにたくさんの自分がいます。
じゃあ、ネガティブなままでいてもネガティブなものしか引き寄せないし、自分のネガティブ思考に焦点ばかり充てていたら現実もネガティブになるじゃないか。
という人は以下の2つの視点を取り入れてみましょう。
①ネガティブな潜在意識は使い方を間違っただけ
繰り返しですが、意識(潜在意識)というのは消せないし変わりません。と少なくともぼくは思っています。
それは無限のデータだからです。
以前の記事でも言いましたが、ネガティブな潜在意識がネガティブを引き寄せているじゃないか!という人は、
A-Zまで本当にあらゆるものがあったとして、本来はFを使えばすんなりいくのに、誤作動(いわゆる思い込みとか顕在意識)で、Eばっかり使っているような状態だと思います。
超てきとうな図で表すとこんな感じです。赤いところはポジティブで、青いところはネガティブですね。
だから、潜在意識を書き換える(心の考え方、マインドセットを整える)とは、望まない潜在意識を消して(それは事実ではないと強く思い込んで)、
望む意識を入れる作業と言われがちですが、僕はちょっと違うニュアンスで捉えています。
顕在意識(今までの人生で培った経験則や価値観に基づく思考など)で見えなくなりがちな純粋な潜在意識を一旦リセットして、新たに望む・願う意識をインストールするような一連の流れです。
用するに上の図でいうなら青(ネガティブ)ばっかり使っていたところから抜けて今度は赤(ポジティブ)を使おうと試みることです。
ポジティブ思考になる(ポジティブな波動や潜在意識をインストールする)とは、実際にネガティブが減るわけでもポジティブが増えるわけでもなく(その逆でもなく)接続先をいじるようなイメージだと勝手に思っています。
②一時的な浄化反応
ネガティブになるのは悪いこと。というやつですが、一概にそうは言えません。
自分の嫌なところ、過去の感情的なトラウマや体験に向き合うことで、どんどん悪くなっているようにみえることがあります。
色んな理由があるんですけど、どんどん悪くなるようなことはたぶんですがうわべだけの出来事で実際は抜ける手前みたいなものです。
なぜなら、ネガティブな思考や信念、価値観、感情が、自分から離れようとするとき、そのエネルギー(心の声)が大きくなる時があるからです。
自分の嫌なところや否定感情というのはおそらく長い間親しんできた声です。逆に、ポジティブな新しい考えというのは、フレッシュマンですね。だから、どうしてもネガティブな方が落ち着くし、強く感じる可能性があります。
このあたりは、以下の関連記事で詳しく書いているので興味のある方は読んでみてください。
無理にポジティブ思考になるのはヘルシーじゃないな。と思ってくれた人は、ネガティブを認めてあげるのがいいです。
①自分の弱さを認める
社会学や心理学でわりとポピュラーな言葉のひとつに「ヴァルネラビリティ(vulnerability)」というものがあります。日本語で、脆弱性とか弱さと訳されます。
これは自分の心の弱さや自分のダメなところを認めるという意味合いで使われます。
ありのままのダメなところもいいところもさらけ出すことで、自分に対して誠実になり、さらには周りからも誠実さが受け取れるといわれます。
詳しくは以下の動画が一番わかりやすいのでぜひ興味のある方はみてください。
②ネガティブ思考を抱きしめる
ネガティブな思考や感情がでてくると、ぼくらは肩の力を入れて、拒否したり拒絶しようと頑張ります。
トラウマよいなくなれー!!みたいな感じですよね。
ですが、ぼくのおすすめとしては、ネガティブな思考や感情はそのまま感じるのが良いと思います。もちろん、ずーっとそうするのが良いとか、そういうことではありません。
自分の中で納得いくまで、その感情に寄り添ってあげるのが良いと思います。ぼくはよくイメージでそういうワークをやります。
イメージとしては、もう1人の客観視できる自分をつくって、嫌なところ否定感情、それのもととなった出来事や体験を追体験します。
できる限り、そこに踏み入らないようにただただみていくっていうのを何回かやっていくと自分のエネルギーがどれだけ自由なモノかに気づける気がします。そこから自分で好きな思考や感情を選ぶことができます。
もちろん嫌なところを客観するのってなかなか厳しいこともあるんですが、それでも変わらないモノを変わらないじゃないか!といってても変わらないですからね。
変わらないんだから、自分の一部にしちゃう方がお得感があります。
この手の話は過去記事でもたぶん何度かしていますが、改めて自分の深い闇とかネガティブなものってかわいいなと最近思っているので、書いてみました。
ぼくはネガティブに向き合うのが絶対正解とも、ポジティブでいるのが必ず正しいとも思いません。こういう類のワークや癒し、マインドセットの切り替えは、合う合わないがあるし、それぞれ性質やテーマが違うからです。
でも、逃げても向き合っても本質的な部分はそこまで変わらないんでたぶん大丈夫です。
ぼくはネガティブにいる自分もポジティブにいる自分もわりと両方好ましいと思っちゃうタイプです。
みなさんはポジティブな自分とネガティブな自分どっちが好きですか?いつも読んでくださって本当にありがとうございます。