誰しも栄光を手にしたい
勝利を収め、祝福の喝采を浴びたい
弛む丹田萎える一滴垂らされた
極限状態で内に現れた大物食い
報酬の番狂わせが確信打ち砕き
輝かしさの破片が足裏に刺さった
苦さを仰ぎ、安堵に嫌悪する
龍に成れぬと悟った鯉は川を下るのさ
己の川底を浚ってしまったら
その川に価値が無くなってしまうよ
金や宝石がまだあると思いたいから
実際はもう少しだけ動き走れる脚
騙されてない脚諌めたら
まだやれる自分に催眠かけて
甘だるい諦念の眠りにつこう
可能性を余力の泥で覆い隠せば
本当の自分という伝説は続くから
誰しも挫折したい
敗北を喫し、失態を演じていたい
本当の自分の為に手柄と過ち捧げます
ガチガチガチ
歯がぶつかり合う音を聞きながら
本物の恐怖感じてる
そうだ
死物狂いで蜃気楼の自分守り抜かねば
死すらぬるい無価値の烙印掻い潜れ
ペドロ