嫌だ嫌だと泣き叫べば
それが声帯を通っていたかは分からないけれど
目の前の間延びした惨劇は
変わるのだと思っていた
現実と心の接触不良
梨の礫の現実に心が鈍くなっていく
ふと、安らぎの地が遠く見える
このまま溺死してしまえたならな
簡単なことなんて何一つない
命の浮力をひたすら恨み
幼子のような叫びは
奥深く地下に閉じ込めよう
やがて扉を叩く音は遠退いて
素朴な叫びもか細くなった
世は並べて事もなし
そんな嘘は容易に剥がれてしまうね
精神に癒着を起こした激情は
いつの間にか手に負えず
辺りに不幸の汚泥を撒き散らす
閉じ込めてなどいなかった
解決などしていなかった
単に耳を塞いでいただけだった
それとも叫びが鼓膜を突き破ったか
偽りのアパシーに騙された
それすら私は怒りの炉に放り込む
燃えろ燃えろ
どんどん燃えろ
あらゆる物を投げ飛ばし
あらゆる者を踏みにじり
あらゆるモノを破壊しよう
傾いだ世界を元に戻そうと
怒りなのか悲しみなのか分からないまま
私は世界を破壊しつくす
ペドロ