嗚呼、またやってきた
苦しみが霧の中、剣を弄んで佇んでる
必要無い鞘が地面に転がって
日の昇る前、ふと目覚めて囚われる
霧の中、剣を錆びつかせて佇んでる
鈍い斬れ味を愉しんで
神出鬼没の苦しみが狙ってる
いまかいまかと昂って
束の間の孤独にやってきた
苦しみの切っ先が皮膚を撫でまわして
今ばかりは非日常と言い聞かせる
いっそその剣を取り換えてくれ
真新しいのに変えてくれ
愉快な時にやってきた
過去の残響を手下にして
憂鬱な時は交わって
最期をチラつかせ笑ってる
忘れた時にやってきた
所詮冷戦でしかないかもね
鮮やかに生きることが出来ればな
付かず離れず蠢いて
潔癖捨てたら、異形の尾っぽが観えてきて
拒絶反応乗り越えたら
ゆるりゆるりと受け入れて
幾ばくかの隙間も出来てきて
メティエなんて無いんだと諦めて
異形の尾っぽに見慣れてく
ペドロ