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Nameless story

そんなにかび臭くて苔の生した話を聞きたいの?……まぁいいわ。

そうね、その時私はとにかく笑っていたわ。

なんならその哄笑は終わってないのよ。

耳の良い人ならあるいは聞こえるかもね。

なぜ笑っていたのかって?勝利を確信していたからよ。

いや、というより我ながらうまくやったと思ってね。

最初はぎこちなかったんだけど、だんだんコツが分かってきたの。

ポイントは1つのものを作ったらその対極になるものを作ることね

これで多くの事がはかどったわ。

そりゃあ道すがら色々あったけどね。それも計画のうちよ。

ただ1つ残念なのはうまくいきすぎたことでしょうね。

だから忘れたのよ全部。あれはエキサイティングな体験だった。

戦争はあらゆる意味で痛みを知った。

宗教は問題も多かったけど私が私を崇めるというのはこそばゆいわね。

お金には舌を巻いた。私と同等、あるいはそれ以上に見える物を作るなんてね。

忘却に関しては心配しないで。最終的には皆思い出したから。

ああごめんなさいね。この辺の話はまだあなたには理解できないかもしれないわね。

まあ気にしないで。今はこの出来レースを楽しんでちょうだい。

え?この昔話のタイトルですって?

無いわよ、そんなの。恥ずかしいし。

それにあいにく私にはその手のセンスがあまり無いの。

あまり期待しないでほしいのだけど。シンプルな方が良いと言うし、そうね…。

宇宙の始まりってのはどうかしら?

ペドロ

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