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端境期

天空を月が占拠してどれだけ経とうか

実らせ育み、血液を与える星の名を忘れてしまった

その星の笑顔は生き甲斐になりえたのに

暫しの間、狩人に休息を与えるはずだった闇は

悪事を潤滑に行う為の闇に成り下がった

自然が淘汰されたならば

不自然が補うのは必定であろう

袖を通すも、喉を通るも、団欒さえも

寒々しいものに取って代わった

この不審の念、どうしてくれよう

子へ語り継ぐしかないのか

それでも、それでも訴え続けよう

この世はどこかおかしいと

─────

我らの均衡戻りしとき

我らは潔く常しえに続いた時代を子に譲ろう

古の時代は苔がむし、苦々しい遺物となる

これからは子の時代、個の時代だ

多くを崇め、絶対を崇め

迎えるは霊的な親離れ

各々が各々の霊性を見出だしてゆく時代

我らは子の右眼となり、左眼となり、見守ろうぞ

飛び立て、我らが子よ

聖者がそれを毒とするなら、その毒を喜んで呷り

悪人が嫌悪してやまない事を軽々とやってのけ

酸いも甘いも瓶に注ぎ満たして

一人、また一人と溢れたならば

青き星もいつしか愛で満たされるだろう

羽ばたけ、我らが子よ

ペドロ

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