一緒に咲けたらどれほど良かったか
このように私だけ狂い咲いてしまうなんて
愚かの極み
約束なんてしていない
そこには示し合わせや調和などない
起きうるのは自由落下だけ
ただ、咲いてしまった
白銀雪中紅一点
極夜が私を覆い雪が伸し掛かる
周りに応援するものなどいない
その赤さは世界を好きになる力に溢れていて
雪など解かしてしまいそうだ
実らないなら、いっそ枯れてしまいたい
誰かに摘まれてしまいたい
そうして風に命を預けましょう
水面に砕ける自身の顔を見ても
この夢心地は続くのだろうか
このまま終われば死すら美しいはずだ
美しさだけを胸に刻み
白兎を追おう
最上の二番目の願いは叶い続ける
結ばれること以外は
全てが手に入ったような感覚を胸に
白銀に赤い雫が揺れ落ちる
ペドロ