同期活動の裏には速度信仰が隠れていた
共に笑おう
その笑いの色は同じではないかもしれないけれど
共に泣こう
その涙の味は同じではないかもしれないけれど
感性のオンライン化は手軽さと快楽を与えてくれる
Wi-Fiが切れたらどうなる?
きっと相手の靴を履くことになる
その人のように感じ、学び、動き
選び、消化し、想う
意見を言い合うことはできない
自身の出自や境遇は忘れ去られる
ついつい顔を出す
『僕だったらこうする』
『私だったらそんなことしない』
己を排するという謙虚性を突き詰めたこの作業は
鏡面仕上げとなるまで終わらない
同期が賑やかならば、共感は静けさ
電力が途絶えた街からは騒々しさが消え
人々は他者の肌へと耳を澄ます
ペドロ