僕は思う
神はみだりに光輝を放ち、人々を平伏させない
神は水面を歩いてみせ、人々の力を奪いはしない
神の怒りなど、無い
神は僕達の幻想の中で言う無能に徹していると思う
僕は感じる
もし、目の前に神が現れたならば
存在感で圧倒せず、歩み寄るよう隙を与えてくれる
その隙は興味や疑念さえも許す
近寄ると、知性を宿した眼に吸い込まれそうになった
ただ、じっとこちらを見つめている
見透かされているのに攻撃性は全く無い
その眼は『あなたならできるもの』といった風であった
何故かこの眼は僕に力を与えてくれた
生きる上で大切なイニシアティブを教えてくれた気がしたのだ
僕は知る
選択は信頼の延長線上にある
星の禍福さえ、僕らの手に
ペドロ